日記#54

研究を売れ! 夏目哲 著を読んだ。これは、昨年の秋頃、SONY CSL (コンピュータサイエンスラボ) のオープンラボに行った時に頂いた本で、SONY CSLの研究成果を世に出すための研究営業について書かれている本である。
本の中で、研究営業は、研究から生まれる技術のシーズと、世の中のニーズを結びつける役割を担っていて、最先端の研究は世の中のニーズの5〜10年先を行っていると割り切っている。

これは大変重要な考えだと思う。最近は、基礎研究に対する風当たりが物凄く強くて、すぐに世の中にどのように実装されるか、貢献するかということばかり問われる。今あるニーズばかりにとらわれ過ぎてしまうと、未来を創るような研究がなくなってしまうから、自由な発想で行われる研究をする余地も残して欲しい。

もっともSONY CSLでは、世の中を変えるような研究が求められるということで、自由な発想の研究とはいえ、 CSLで生き残るために、研究の方向性や先見性を常に問われるのだろうけど。

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