大学院の教育

先週のサイエンスに大学院教育に関する記事があったのだった。ちょうど,それについて考えるような案件に関わっていて,なんだか人ごとではない。

http://www.sciencemag.org/content/349/6246/349.full

 

記事は,これまで大学院教育は研究者育成を主眼において行われてきたが,多くの博士号をもった研究者の受け皿は,もはやアカデミアにはないので,大学院教育の目標自体を見直して (どのようなインダストリーにどのような人材を提供するかというような),教育を改革する必要があるということを述べている。

 

とても正論すぎて,文系学部の廃止だとか,グローバル化を声高に叫んだりしているのがなんだか恥ずかしくなる。やはり,どんな人材を輩出するかを明確に,かつ,具体的にすえてアクションを決めるのが大事なんでしょうか。

 

私はというと,働く場所に縛られず,科学 (技術) 的,教育的手法で,農業生態系の維持や人間社会の文化的発展に貢献できる人材になっていきたいな,と最近は考えている。

えらく,漠然としているのだけれど,これだけでもそれを達成するために,日々何をすべきかの指針くらいにはなる。

 

大学院は,どのような人材を輩出していくのでしょう。私が大学院にいた頃,何か特別な教育過程はなかったと思う。ただ,学生だから使える設備や大学のシステム,受けられる訓練コースなどがあって,意識さえ持てば,それらを活用できた。学生でなくなった今,あのサービスは大変価値の高いものだったと思う。

 

大学院がどのような人材を輩出するかビジョンがなく,もし,学生にもどのようになりたいのかビジョンがなければ,どちらにとってもメリットが無くて,どちらがたどる道も過酷に思う。

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